安全区域では駄目でしょうか

先週発生した九州豪雨、福岡から大分にかけての地域で大きな被害が出ているようです。

長崎市ではどこかで石垣が崩落したという話を聞きましたが、そこまで大きな混乱は起こっていません。とは言え、昨晩も雷と強い雨が降ったようなので、完全な梅雨明けまでは安心できないのかなという状況です。

今回の豪雨で大きな被害の原因となった土砂災害ですが、発生する危険性の高い地域を警戒区域として定め、大雨などの際の避難に役立てようという取り組みが行われているようです。事前に危ないと分かっていれば避難行動も取りやすく、特に長崎のような斜面の多い地域では有用かと思いますが、この警戒区域の指定には色々と問題があるようです。

ニュースで聞いた話なのでうろ覚えですが、警戒区域の指定は「危険個所の調査→市町村・住民との意見交換(だったかな?間違っていたらすみません)→警戒区域の指定」という流れで行われるそうです。素人の私が見てもさほどおかしな手順では無いと思いますが、どうもこの中の市町村・住民との意見交換がクセ者のようで、警戒区域に指定されてしまうと地価が下がるだの、住民が離れていってしまうだのとごねる自治体、人間が多いようです。まあ、警戒区域とそうじゃない場所とどっちに住む?と聞かれれば後者を選ぶ人が多いと思うので分からない話ではありませんが、やはり事前に危ない場所なのかどうかは知っておきたいものです。

そこで提案ですが、警戒区域ではなく安全区域を指定する方針へ転換してはどうでしょうか。

ここなら土砂災害に対しても安全ですという区域(=安全区域)を定め、それ以外の場所(=現在定められている警戒区域)は「危ない場所」では無く「安全かどうか不明」と表現します。これなら安全区域外の場所について何を言われても「安全かどうか確認ができません」と言えますし、区域の制定も行いやすいと思います。

役所のやり方は簡単には変えられないと思いますが、そこに住む人のことを考えた政策を実施してほしいですね。